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STEP8:保温調理について


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ここでは保温調理というものについて説明します。
まず、煮物などをする際にみなさんはどのように調理するでしょうか?
コトコト煮る、という場合はきっと火にかけたままで弱火にしているかと思います。
実はこのように火にかけっぱなしというのは食材にも、栄養的にも良くありません。

肉や魚、野菜などの食材によって加熱に適した温度はそれぞれ違います。
動物性タンパク質は加熱しすぎると固くなり、匂いも悪くなります。
野菜も加熱しすぎると本来の食感がなくなって、栄養価も損なわれてしまいます。
それに香りは揮発性なので、加熱し続けるとどんどん減っていきます。

では、適温で調理するにはどうしたら良いでしょうか?
答えは簡単。火を止めて鍋の温度が下がらないように外気から遮断すれば良いのです。
こう書くと難しく感じるので実際に例を出してみましょう。

まず、鍋を用意して水を張り、フタをして火にかけます。
沸騰したら自分が試してみたい食材(ここでは皮を剥いたニンジンを使用)を用意して鍋に入れます。
フタをして火は強火のままです。再度沸騰してきたら火を止めます。
そして鍋を火からおろし、鍋をバスタオルなどで包んでしまいます。

このまま待つ事15分。15分後に鍋を開けてみるとまだ熱々です。
ニンジンを食べてみましょう。蒸したのと同じようにニンジンに歯ごたえがあります。
そして甘いです。ニンジン本来の甘さが感じられるはずです。
保温調理は食材本来の味を引き出す事が出来ます。その結果、味付けを 濃くしなくて良いので塩分なども多く摂取しないで済むのです。

別の食材でも試してみましょう。今度は鶏のレバーです。
大きいものは半分に切り、水にしばらくさらして血抜きをします。
そして先程と同じようにバスタオル。そして15分放置してみます。
「レバーはまだ生なのでは…?」「もっとしっかり加熱しないで大丈夫なの?」 という声も聞こえてきそうですが、大丈夫です。

レバーを食べてみるとまったく臭みもなく、しっかり火が通っています。
それに鍋のお湯も全くといって良い程濁っていません。
普通に火にかけたままだとアクも出るし匂いも出ますがそういった事が全くありません。

そして加熱ですが、一度レバーを投入すると水温は下がりますが再度沸騰まで 火にかける事で100℃近くまで上がります。
その状態で保温するのでゆっくりと温度は下がります。
15分も加熱すれば菌は死滅するので食中毒の心配もありません。

さらに保温調理の素晴らしい点として、味のしみ込みがあげられます。
煮物やおでんなどを食べる時、翌日のものは味がしみていて美味しいですよね。
あの味を出すのには長時間煮なくてはいけないとお思いでしょう。
実はコレ、保温調理で再現可能なんです。

普通のお湯で茹でるのではなく、今度は煮物を保温蝶理でやってみましょう。
ダシの素や醤油、みりん、砂糖など適当で構いませんので煮汁を作ってみます。
面倒でしたらそばつゆの素を使ってかけそばのおつゆよりも若干薄めに作りましょう。
そしてそれを先程と同じく火にかけます。
沸騰したら大根やニンジンを刻んだものを投入します。
今度は沸騰したら5分程弱火にしておいて、フタをして最後に一瞬強火にしてから 火からおろしてバスタオル

そのまま30分ほど放置してみましょう。
そして食べてみてください。野菜にも十分に火は通っているはずです。
サツマイモやカボチャなら煮崩れ寸前になっているはずです。
そして煮汁の味もしっかりしみ込んでいるのです。
実は味がしみ込むのは温度が下がっていく過程で浸透するのです。

このように保温調理は煮物全般に応用できる理想的な調理方法だと思います。
信じられない方はまずはコンロからおろさなくても良いので火だけ止めて、 5分おきくらいにちょっとだけ火をつけて温度が下がらないようにしてみてください。
きっと驚きの結果が出ると思います。

私が一口ガスコンロの部屋を借りていた時はこの保温調理が大活躍でした。
鍋2つを保温して空いたコンロで炒めものをしたりしてました。
保温調理を使いこなすと、ガスコンロが1つ以上増えるように料理ができるようになります。
ガス代も減るし、味も良く、良い事ずくめの保温調理、ぜひお試しください。
なお、これらの事は魚柄仁之助さんの著書に詳しく載っていますので興味のある方はそちらをどうぞ。


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